<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

2019年2月16日 玉木愛さん講演会  

   信州沖縄塾15年の活動の締くくりとして、琉球大大学院生の玉城愛さんを上田に迎えて講演会が開かれました。玉城さんは、若い人たちがどのように運動を考え、どのように運動を進めようとしているのかについて話しがされました。組織や権威のために運動をするのではなく。自分で考え、納得し、行動し、実践してきたことを点検しながら、みんなで議論し、進んでいくことが大切だと話されました。これから、若い人たちとの運動の進め方について、たいへん示唆に富んだお話で感動しました。また、「あやぱに」よる八重山民謡演奏があり、約300人を越える人達が参加しました。
  以下、信州沖縄塾塾長の伊波敏男さんの挨拶がありましたのでに掲載します。

             信州沖縄塾塾長 伊波 敏男

2004月5日、「琉球・沖縄から、日本国を考えることで、この国の危うさや矛盾が見える」と、七人の呼びかけ人で、長野ではじめての沖縄問題を学ぶ、市民学習組織として信州沖縄塾は開塾されました。真喜志好一さんをお招きした、2004/9/5の 開塾記念講演のあいさつで、私はこう申し上げました。「まだ、この国は間に合う」と。あれから15年。その日、今は亡き、京都の岡部伊都子さんから、野の花と称したカンパに、四行句が添えられておりました。「こどもたちを 売ったらあかん まごころを 売ったらあかん こころざしを 売ったらあかん 大自然を売ったらあかん」

これまでの15年間、沖縄からお招きしたゲストは56人にものぼります。講演会やシンポジュウム、芸能、料理教室、沖縄ツアー、そして、塾生の研究報告書、塾報発行など、できるだけ多くの沖縄情報を、長野県皆にお伝えするための活動をつづけてきました。

さて、今、この国は極めて危険な岐路に立っています。それは、昔帰りの足音が、聞こえてくるような安倍政権が健在で、世論調査でも50%を超える、国民の支持を得ているからです。「領土」「領空」「領海」「防衛」といった言葉が、私たちの目や耳に頻繁に届いている時は、この国が極めて危険水域に入っていることを、歴史から検証できます。これまで、安倍政権が成立させた法律を並べてみましょう。・改正教育基本法・国民投票法・特定秘密保護法・安全保障関連法・TPP関連法・共謀罪法・働き方関連法・カジノ法・水道法の改正・主要農産物種子法の廃止、10%の消費税が控え、その総仕上げが憲法の改正です。

2019年度の国防予算は、実に5.3兆円と、過去最高の天井知らずにまで跳ね上がり、いよいよ軍事大国「ニッポン」への暴走がはじました。辺野古の新基地建設・馬毛島・奄美大島・宮古島・石垣島・与那国島へと、着々と、日本列島は北から南西へ、すき間なく、自衛隊基地の建設が進められています。信州沖縄塾は、そんな、状況下にあるのに、閉塾の幕引きをすることになりました。その最大の理由が、塾を支える運営委員の皆さんの高齢化です。200人を超す塾生が、信州沖縄塾の門をくぐりましたが、残念ながら、この国の未来を背負う若い世代を、塾の中心軸に迎え入れることができませんでした。もうひとつの理由が、塾長の私が沖縄に転居するになり、昨年から、塾の存続のための、論議をつくしてきましたが、存続の知恵を生み出すことができず、信州沖縄塾の旗は、2019228日で降ろすことになりました。しかしながら、これからが正念場です。信州沖縄塾の門をくぐった一人ひとりは、必ずや、信州や自分が暮らす土地で、鮮やかな「自分自身の旗」を、高く掲げ、自分しかできない方法で、足を踏み出すことでしょう。私はそのことを夢み、そして、確信しています。信州沖縄塾には積み残したひとつのプログラムと継続するひとつ企画があります。それは、ブログム「未来を託す君たちへ」と「家族同伴の沖縄への旅」企画です。このプロクラムと継続企画が目指すところは、次の世代が、もう二度と、武器を手に、自らの命と、他国の人達との間で、命の奪い合いをしないための人づくりでした。

 残念なことには、今の若者世代は、この国の政治と、未来の日本国の在り方への関心は、極めて低いレベルの対象でしかありません。それは、2017年衆議員選挙の投票率からも見て取れます。1819歳の投票率は40.49%でした。全体の投票率53.68%に比べても13%も低いのです。この世代はベビーブームといわれた「団塊の世代」を祖父母に持ち、バブル期の第二次ベビーブーム時に誕生した子供たちです。この国の今と、この国の未来にも、ましてや、沖縄住む人たちが、毎日、どんな苦しい状況に追い込まれていても、若者世代の関心ランクは低く、彼らが取り込まれている関心事の優先順位は、全く別なのです。そのような孫や子ども達を生み出したのは、あなた達であり、私たちです。だからこそ、沖縄に関心を持とうとは、しない大人たちと、未来を担うこの国の若者たちに、私は、あえて、沖縄言葉で、問いかけます。

「ウンジュナートゥ/ウチナーンチュヤ/イヌッチュ/ヤイビーガヤー/イヌッチュンリ、ウムレー/カチミングヮァ、サットール/ナマヌ/ウチナーヤ/イチマディン/ウッチャンナギティ/シマギーガヤー」

標準語という日本語に訳すると、このようなメッセージでした。「あなた達にとって、沖縄は同胞なのでしょうか。同じ同胞なら、この理不尽な、今の沖縄を、いつまで、このままの状態で放置しておけるのでしょうか」戦場に一番近く、日本国憲法から一番遠い島の沖縄県民は、「日本国家」とは一体何物なのか?  祖国と何か?  青い空を戦闘機やオスプレイが爆音を轟かせて飛び交う中で、屈強な機動隊員や海上保安庁隊員に、暴力的にコボウ抜きされながらも、辺野古で戦い続けている人たちがおります。その人たちは、何に抗議し、何を守ろうとしているのでしょうか。今、沖縄で起きているのは、沖縄が特殊な地域だからではありません。これは、未来の日本全国、至る所で見られるスタンダードとなる、リトマス試験紙で示された未来の姿なのです。涸れることのない涙で見送った、数えきれないほどの、わが肉親たちの命、そして、飢え、焼け野が原の、この国の未来に光を射したのが、「日本国憲法」でした。毎日、毎夜、オリンピック関連情報が流されつづけていますね、多くの国民の心はオリンピックに浮かれ、大震災や災害、原発事故でふる里を追われている人たちへの想い寄り添いは、もう、どこかへ消えてしまいました。すっかり忘れたかのようです。

 だからこそ、私は、声を大にして叫びます。「まだ間に合います」この会場にお集りの皆さん。いつまでも、あなたの心と目を、沖縄とあなたの足元の信州に注いでいてください。最後になりましたが、15年の長い間、信州沖縄塾を支えて、くださった長野の皆さんと「あやぱに」の皆さんに、心から感謝を申し上げます。信州沖縄閉塾記念講演会のあいさつの締めくくりの言葉として、亡くなられた前翁長武志沖縄県知事の言葉で結びます。  

「ウチナーンチュ ウセーテー ナイビランド〜」

 

信州沖縄塾の閉塾について | この記事の固定リンク |