<< May 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< ブッロコリーの森から | 最初のページに戻る | ブッロコリーの森から >>

鳩山元首相が語った「あの時」

▼信州沖縄塾講演会報告
                         〔運営委員 小林袈裟雄〕
10月10日、長野県上田市において、信州沖縄塾主催の「対米従属共同体から平和立国への未来!『この国の政治の行方』」と題する講演会が開催された。
講師には、2009年9月民主党政権時に内閣総理大臣になった鳩山由紀夫さん(現・東アジア共同体研究所理事長)、ジャーナリストで日本の政治経済に精通している高野孟さん(現・東アジア共同体研究所理事)、そして沖縄問題に造詣が深い緒方修さん(現・東アジア共同体研究所琉球・沖縄センター長)の3名を迎えた。
この講演会は、いま日本の国は70年間続いてきた平和と安全が、安倍自公政権誕生以来、根本から破壊されようとしている。集団的自衛権を容認し、着々と『戦争のできる国』へ進められようとしている。米国の世界軍事戦略の下に対米従属国として日本は組み込まれ、東アジアに緊迫した政治情勢を作りだしている。日米安全保障条約の維持のために沖縄に米軍基地を集中させ、その危険を押し付けている。普天間飛行場の移設という新たな基地を辺野古に、危険なオスプレイのヘリパッド基地建設を高江地区に、日米両政府はかたくなに押し進めている。
その沖縄の現状を作りだす転換点になった一つが、2009年9月に誕生した当時の鳩山政権下の沖縄政策の変遷であった。まさに『この国の政治の行方』を暗示する出来事だったと言える。当事者の鳩山さんに真相を語ってもらい、沖縄問題に精通されている高野さん、緒方さんのお二人に、沖縄で今起きている現状を聞き、『この国の政治の行方』を、主権者である私達一人ひとりが、どう行動していくのかを考えるために開催された。
■■問答無用の沖縄政策〜沖縄問題を全国化しよう
講演会第1部は、緒方修さんから「騒擾(そうじょう)の海から平和の架け橋を」と題して、沖縄で今起きている実態について報告を受けた。
沖縄県東村高江地区でのヘリパッド建設を巡り、政府は米国と12月末までに完成させるとの約束を果たすために、6基中2基しか完成していないことに、焦りを深め次のような強行手段をとっている。
・参議院選挙の終わった数時間後に500人の機動隊が押し掛けている。・伊江島の滑走路や駐機場の拡張整備し大型ヘリの離着陸訓練が出来るようにしている。・ヘリパッド工事に使う重機を民間ヘリや自衛隊ヘリを使って運ぶ。・反対派住民を暴力的に排除、逮捕して圧力を強めている。
政府はこれまでも、高江にはオスプレイは来ない。辺野古基地は民間と共同で使う等、嘘を並べてたてながら事は強圧的に行ってきた。
沖縄に対する日本政府の態度は今始まったことではない。琉球時代から常に沖縄は「捨て石」にされてきた歴史がある。沖縄県民の願いは「美しい海を埋め立て、人殺しの基地を創らない」という一点だ。各種の国政選挙、県知事選挙、議会選挙で民意ははっきりしている。
緒方さんは最後に「本土では高江で起きていることの報道が少ない。本土で沖縄の現状を伝えるための活動を強めて欲しい」との要望で締めくくった。
■■米国の圧力と官僚支配を打破できなかった
講演第2部は、元内閣総理大臣鳩山由紀夫さんとジャーナリストの高野孟さんの二人に、羽田由紀さん(塩田9条の会共同代表)、伊波敏男さん(信州沖縄塾塾長)が質問をして回答を得る方式であった。テーマは「友愛と東アジア共同体」、その一部を紹介する。
【質問1】
2009年9月に鳩山政権発足した。しかし、翌年の6月突然鳩山さんは総理大臣を辞任した。辞任の理由は日米関係、特に辺野古移設をめぐる迷走、官僚組織の非協力、政治資金問題等の情報がありましたが、辞任の真意をお聞きしたい。
【回答】(鳩山さん)
普天間移設では、公約通りに辺野古以外に探す事はしましたが、自分の政治的力が足りずに、沖縄の人々に失望を与えて裏切ってしまった。
(胴颪琉砧呂ものすごかった。官僚の面従腹背に会い、官僚支配を打破できなかった。特に外務省の嘘のシナリオで、「辺野古しか無い」と言わされ、「抑止力論」を辻つま合わせで持ちだした。「地理的優位性」についても、中国・北朝鮮に近いことは、かえって危険である。このことは米国も承知している。それでも海兵隊の基地が沖縄なのか、それは「思いやり予算」があるからだ。・政治資金問題では母親から借りたお金を献金としたが本当に自分は知らなかった。しかしそれで総理大臣を辞めたわけではなく、沖縄政策の失敗で責任をとった。
【回答】(高野さん)
)餅桂姫丗膺辰亘姫匸覆慮世い覆蝓2田外務大臣は、辺野古ではなく嘉手納基地(広いので簡単にできる)内に移設する。海兵隊はいずれ出て行く、それまでの時間稼ぎで嘉手納基地と言う手もあると話していた。沖縄では鳩山政権の動きの結果「オール沖縄」の流れを作ったが、「オールジャパン」は出来なかった。これは鳩山政権に国民の支えが無く、特に本土の責任は大きい。2縄に前線基地を置いたのは、第二次朝鮮戦争を想定していたからだ。しかし、これからは陸上戦は2度とない。北朝鮮も陸軍を120万人も減らして、核武装に向かっている。・台湾海峡問題や尖閣諸島問題で海兵隊は100%動かない。何の抑止力にもならない。
【質問2】
鳩山さんの現在の政治活動は、東アジア諸国の友好をめざす行動に全力を傾けていますが、覇権国家であり続けようとする米国と、覇権国家たらんとする中国の間にあって、これからの日本はどのような政治的、経済的自立国家として存在していくのか、お聞きしたい。
【回答】(鳩山さん)
ヾ靄椶呂つての沖縄琉球の様なスタンスを日本がとる(全方位外交)。∧胴颪惑童国家としての存在が薄れている。オバマも覇権国家をめざしているわけではないが、米軍の力に逆らえない。確かに中国は覇権国家をめざしている様だが、中国恐怖論を前面に出して日本のナショナリズムを煽っているのが安倍政権。F本は対米従属国家から脱却して、アジア、特に中国との関係強化をしていく、そのために「東アジア共同体」構想がある。その一環として中国を中心とする『アジアインフラ投資銀行(AIIB)』がその役割を果たすと考えている。この地域全体を平和にしたい。そのためにこの地域の経済的格差を縮めて行く、それによって「テロ」を無くす一助にする。
【回答】(高野さん)
仝飢縄知事の太田昌秀さんは、沖縄の基地が無くなれば、沖縄は「アジアのへその位置」として非常に役に立つ。特区として位置付け、文化を含め国際都市計画ができる。沖縄に補助金を多く出していると政府は言うが、ほとんどがひも付き補助金だ。沖縄として自由に使えるようにする。沖縄を丸ごと特区、次に連邦制、そして独立と言う順序もありうる。
■■民衆の視点での「東アジア共同体」構想を
鳩山さんは最後に、「沖縄の日常は基地によって本土の日常とは全く想像できない程危険にさらされている。沖縄の構造的な差別実態は本土のマスメディアから隔離されている。沖縄塾の皆さんを含め、本土の人達はもっと沖縄の問題に関心を持って、一緒に闘っていって欲しい」としめくくった。
講演会後の交流会では、「これからの活動として、若い人たちに平和について関心を持ってもらうために、まず沖縄と信州の中学生を中心とした交流を深めて行きたい」との提案があり早急に取り組むことを確認した。
私たちは鳩山さんが提起する国家同士の「東アジア共同体構想」もさることながら、虐げられ、抑圧された民衆の「共同体構想」を創りあげて行く視点を持っていきたいと思う。その思いを強くした講演会であった。 《2016.12.1 人民の力誌より転載》
お知らせ | この記事の固定リンク |

この記事に対するコメント

管理者の承認待ちコメントです。
- | 2016/12/06 7:50 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://soj.jugem.jp/trackback/660
この記事に対するトラックバック